2010年03月06日

【低予算】パラノーマル・アクティビティ【ホラー映画】

だいぶ前の事だが、製作費135万円の映画を見てきましたとさ。

まる四つ〈○○○○●〉

あらすじ
10年以上も前から夜中の怪奇現象に付きまとわれている大学生ヒロイン(教師を目指している過剰に豊満)と、デイトレーダーやっている彼氏がエライ目に遭う話。

物語は終始、二人が同棲中の一軒家(監督の自宅らしい)で繰り広げられる。
登場人物は全部で4人、全員無名。主演2人のギャラはそれぞれ$500らしい。
撮影期間は7日間。
低予算映画好きには堪らないモキュメンタリーだ。
ハアハアするにもほどがあるって話。


以下ネタバレ




夜中に得体の知れないのがやってきてはハアハアして帰っていく。
幼少時からそんな変態な怪奇に脅かされつつもふくよかに育ったのが(痩せれば)美人な主人公ヒロインだ。
同棲中のお調子者な彼氏は、その怪奇の正体を突き止めてやろうと高性能カメラとマイクを購入、テンション高めで怪異に挑む。

どうでも良いけれど、お宅はプール・ゲストルーム付きの一軒家。デイトレーダーってそんなに儲かるのかね。

彼女にハメ撮りを拒否され、不承不承カメラを止める彼氏。
しばし張り切ったであろう後、再びカメラをオンにして就寝。

するとカメラには、寝入る2人の姿と、その脇でひとりでに動く扉や足音、ラップ音が記録されていた・・・。
やべえ、マジもん怪奇現象やん。

とりあえず餅は餅屋とばかりに二人が呼んだ霊能者は、これは霊ではなくて悪魔の仕業だと言い放ち、二人に悪魔祓い屋の連絡先を教えて去っていく。
ではその別の餅屋を呼ぶのかと思いきや、彼氏はそのエクソシストに連絡することを拒否。この家と女は俺が守ると胸を張り、彼女の制止を振りきって悪魔を挑発したり、悪魔を招き入れることになるから止めとけと霊能者が忠告していたコックリさんやったりと悪魔よりも悪魔。
登場人物が少ない映画なので、ホラー映画に必須な事態を悪化させる引っかき回し役を主人公が兼ねております。女の前でエエ格好しいして事態を悪化させます。

当初は友人(女性。スレンダー。)を招いたりなど割と平穏な日常がをカメラに納まっていたのだが、挑発に乗った悪魔は、二人への干渉をエスカレートさせていく。彼女が夜中に夢遊病にかかったり、屋根裏部屋からは何故か10年前の彼女の写真が出てきたりと悪魔頑張る。

こりゃもうアカンと悪魔祓い屋に連絡したが留守。二、三日経たないと帰ってこないそうな。
先の霊能者に泣きついてもう一度来て貰ったが、悪魔がむっちゃ怒っている、専門外の自分には何もできないと逃げ帰る始末。

更に、悪魔にストーキングされた少女がエクソシストを呼んで悪魔を怒らせて残念な目に遭っていた過去の事例が知ったりして不安は最骨頂に。とうとう二人は家を逃げだそうとしたのだが、荷物をまとめた段になり、何故か突然ヒロインが逃走を拒否する始末。

そして、とうとう悪魔が本腰を入れだした・・・



役者は無名ながらも演技は良かった。(もっとも外国人の演技の良し悪しなんぞよく判らんがね。違和感抱いたり白けたりはしなかった)
場面は終始、家の中なのだがテンポ良く事態が悪化していくので飽きない。


ただ、日本での評価はあまり芳しくない。
一つは悪魔という存在に対する認識が稀薄なのだろう。
なにしろアチラの悪魔憑きはコチラでは狐憑きだ。狐じゃねえ・・・

漠然と悪魔の存在は知っているが、監督が「悪魔だよ」の一言でで説明を済ませている内容について、その悪魔の存在意義や思惑がなんともオボロゲにしかイメージできず、ようやっとイメージができあがる前に映画が終わっているのがオチなんだろう。
悪魔は神の敵であり、神が創った人の事を敵視して堕落させる対象、玩具ぐらいに考えており、悪魔の概念で行動する、とかそんなイメージがあれば良いのかも。
決して相容れない者であり、「悪魔は何がしたいのか、何故そのような事をするのか」といった理由が「悪魔だから」で済ませることができるのか、納得できるのか、というと、類似の作品を見たことの無い日本人には難しいかもしれない。

でも、創造神だとすると悪魔も神が創り出した物だよな。
一神教ではどう考えているんだろ。
旧約聖書では自身の不幸から神を呪う節があるらしい。大昔は絶対正義でもなかったっぽい。


閑話休題


二つ目は、リアリティ不足だろう。
カップルは、事態が悪化してもなかなか行動に出ない。逃げ出しもしない。
逃げ出さない理由については描かれているが、なぜ寝室の扉を開けっ放しにして寝るのか、何か起きることが分かりきっているのに夜に寝てしまうのか、また眠れるのか、親類友人に助けを求めないのか、などなど。

つまり、ホラー映画に付きものな出演者の稚拙な行動・不行動が説明し切れていないのだ。
行動を起こす理由についてはさほど神経質になる必要はない。人はさほど理知的ではない。
妙な行動を起こして事態を悪化させるバカなんぞはリアルのも掃いて捨てるほどいる。
対悪魔専門家を呼ぶことを拒否し、強気に悪魔を挑発した彼氏の言動は軽率だが異常ではない。

だが、なぜ行動を起こさないかについては納得できるだけの説明が必要だ。
ミステリーの定番としては、電話線が何者かに切断されていた、外は吹雪だった等だ。

逃げ出さない理由は彼女が拒否(悪魔が夢遊病にして操作しているっぽい)と描かれているが、ではなぜ、彼女を抱えてでも逃げ出さないのか(重たくて抱えられないからかもしれないが)。
あまつさえ、そのまま二人っきりで部屋に鍵も掛けずに現象の起きる時間帯(AM1:00〜3:00)に二人して寝てしまうのか。

その辺りの不可解さが鼻についた。
その説明不足が許せない人は許せないだろうし、興冷めする人もいるだろう。

それでも映画としての出来は良く、勢いがあるので騙され上手ならば見て損のない一品だ。
これ135万円で作れちゃうのか。凄い発展だと感嘆した。電子化って凄いね。

ただ、幾ら低予算映画でもこちらが映画館に支払う額は変わらないのだがね。
制作費に応じて鑑料が変わるのなら、日本でも高評価だったろう。

一番楽しい視聴方法は、レンタルして自宅で複数人で「行っちゃらめー」「それは死亡フラグです」とか叫びながら見ることだったかも。
タグ:映画


posted by 塗りかべ at 17:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画