2007年06月17日

ウィザードリィ 狂王の試練場

贔屓のゲームの話なんぞを。

私がドラクエとFFしか知らない小坊だった当時、
世界最初のテーブルトークRPGであるダンジョンズ&ドラゴンズを
コンピュータ上で再現したウィザードリィの一作目『狂王の試練場』(FC版)は、
ちょっと背伸びした気分になれるビターなゲームであった。

ウィザードリィ 狂王の試練場
http://www.sting.co.jp/game/wiz/index.htm

ただ、敷居が高かった。

未だ耳にこびり付いて離れないストイックなオープニングBGMは秀逸として、
高レベルでも雑魚ニンジャモンスターにクリティカルヒットで即死する戦闘、
蘇生に連続二回失敗するとキャラがロストする仕様、
やたらと上手い黒の使い方で地下の閉塞感が見事に再現された
花の無い挿絵程度なグラフィックと世界は、かなり精神的な負荷が強かったため、
あまり背伸びは続かず結局ワードナの魔除けを手に入れるまでには至らなかった。

が、その後さらに幾年も経てウィザードリィを再プレイしてみると、
映画や小説で創作とファンタジーの知識が増えるにつれて
脳内保管スキルが向上していたので、その世界の奥行きが増した次第。
スリリングな世界を疑似体験できた。


ストーリーが勝手に怒涛の展開を幾重にも繰り広げ、
主人公を勝手に葛藤させるゲームが大嫌いな私には
ムービーを搭載したアニメ小説型RPGには正直ついていけてない。
話の展開で問答無用に修羅場に放り出されたり、
勝手にキャラが離脱したり殺されたりした時の無力感とやるせなさといったら無い。

そもそも、テーブルトークでそのようなプレイヤーの行動は関係無しに、
まずシナリオ有りきな進め方をしたゲームマスターは、
プレイヤーから総スカンを食らうだろう。
それでもこの手のアニメ小説型ゲームは好評を博してシリーズ化しているものも多々ある。

これは、私が新しいタイプのゲームについていけないというよりも、単なる好き嫌いだ。
需要は確かにあるのだから、良し悪しですらない。
つまり、テーブルトーク系RPGとアニメ小説型RPGは
RPGという戦闘システムが流用されているだけに過ぎず、
作り手が提供したい代物は別物なのだ。

それをRPGで一括りにしてゴッチャにするから
お門違いな不満が生じて懐古主犠だムービーイラネだなんだという話になる訳。
アニメ小説型RPGなのにテーブルトーク系RPG仕様を求める方が間違っている。

とはいえ、世間ではRPGで一括りにされており、明確な区分はされていない。
ドラクエだってFFだって、一作目から三作目まではテーブルトーク系だったのに、
四作目からは主人公が問答無用で不幸になったリ葛藤したりし始めた。
クリエーターとしてのサガで、ゲーム容量が増えるにつれて自己主張を増量したのだろう。
それなのに一つのシリーズとして製作されているが皆の不幸だ。

これはパイの奪い合いを繰り広げているようで忍びない。
キチンと線引きして住み分けできないものだろうか。


RPGのシナリオ進行方法についての私見だが、
主人公が熱血馬鹿暴走型で無理矢理話を進めてしまうのは嫌いだし、
理不尽なNPCの言いなりになるのも嫌だ。

ストーリーの最初と最後だけ用意してもらい、
その間の道程はプレイヤーに任せてもらえる自己責任なゲームでないと安心できない。
判りやすいところだと、キャラがアイテムを持ったまま突然パーティーを離脱する、あれ。

ウィザードリィでは、キャラの作成もロストもプレイヤーの手に委ねられており
安心してプレイできる。
ウサギに首チョンパされるゲームの癖にな。
そもそもラスボスとして用意された魔術師ワードナを永劫に倒さずとも、
浅いフロアでチンタラ転職を繰り返したり、
アイテム収集に勤しむ事でゲームとして成立するのだ。
ラスボス倒しても、ゲームに変化はないのだから。

宝箱についても、ウィザードリィの宝箱は幸運以上に不幸をもたらす、禍々しい存在だ。
開ける際のスリルは、他ゲームとは次元が異なる。
下手すれば全滅なのだ。"いしのなかにいる!"

決して他ゲームを貶める訳ではないが、
ドラクエではモンスターが宝箱を持っていたら"ラッキー"一辺倒ですむ。
ダンジョンの宝箱も、ミミックの危険があろうともデフォルト宝箱は全て開ける。

これはプレイヤーキャラ全滅により蒙る損害の差だろう。
リスクは、金が半分になるかキャラが消え去るか。雲泥の差だ。
厄介そうな罠だった時の期待と不安。欲望と破滅。
宝箱の罠解除を試みるか否か、プレイヤーの判断に委ねられる。
ゲームブックの
「宝箱には罠が仕掛けられているかもしれない」
「あなたは開錠を試みることが出来る。もちろんそのまま立ち去ることも出来る」
みたいに。

ストーリーも破滅もプレイヤーに委ねられているからこそ力が入り、有力感とやりがいが出る。
ささやき えいしょう いのり ねんじろ!
Aボタンを押すときの念じようといったら無かった。


ちなみに私のウィザードリィプレイスタイルはヌルゲーマー。
キャラメイクに延々と時間を浪費して、次に馬小屋に泊まりながら、ちんたらマップを作る。
マダルト覚えた頃合に『こんどは悪の組織だ』なんて新たに悪属性のパーティーを作る。
そんな具合に散々浅瀬でチャプチャプしてからようやく深層に進む始末。
盗賊の短刀は手に入れたことあるけれど、妖刀ムラマサを未入手。

そんな私はウィザードリィOnlineを心待ちにしている。
アトラスさん作ってくれないかしらん。


今現在、オリジナルウィザードリィは販売していないらしいが、
日本産の外伝が販売されている。原点回帰を謳った日本産だ。
PS2でも出ているようだが、シナリオダウンロードが可能な上に読み込み時間の問題の無いPC版の方が断然良い。

ウィザードリィ外伝〜戦闘の監獄〜
http://wiz-pb.jp/pob.html

ウィザードリィ・外伝 〜五つの試練〜 Five Ordeals
http://wiz-pb.jp/fo/index.html

ウィザードリィ・外伝 プレミアムパック(戦闘の監獄+五つの試練)
ダウンロードはもっと充実して欲しい。見切り発射の感が否めなかった。

邦題の"狂王の試練場"には痺れたもんだ。
外伝の"戦闘の監獄"はこれをだいぶ意識して、練りに練った副題なのではないかな。
正直及ばないと思うが。


posted by 塗りかべ at 20:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム
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