2011年05月26日

野球肩の克服 弱肩を強肩にするには

草野球やると一週間ぐらい肩が痛くなります。投手やってないのに。
壁投げしても一週間ぐらい肩が痛くなります。軟球なのに。
子供の頃から、ボールを思い切り投げると肩が痛くなる人生でした。
いわゆる弱肩です。
なので対策しました。

結論から言うと、
壁投げを一時間(十五分ごとに三分インターバル)行っても肩痛が起きなくなりました。

●調べた
・『手塚一志の肩(ショルダーズ)バイブル』
肩痛が生じないようにするにはどうすれば良いのか?。
弱肩を強肩にするにはどうすれば良いのか?

頭を捻ると、肩痛とはなんぞや、というか肩ってどんな造りなのやら、
という根源的な疑問にぶつかったので、この肩バイブルを購入した。

著者は野球教室を開いたり、プロ野球のコンディショニングコーチをしたりしており、他にも著作が多数ある。
1995年出版のロングセラーなこの本には肩の構造についての解説と、
著者のコンディショニングコーチ経験に基づいたリハビリ・調律・トレーニング方法が記述されている。

肩を痛める前にも書店でこの本を手に取ってはいたのだが、
その時は用語だとか解剖図だとか専門性が過ぎること、当時は肩が痛くなかったこと、高いこと、
イラストが垢抜けていない事から棚に戻していた。肩痛に問題意識を抱いた後に改めて目を通して見ると、
肩の仕組みと脆さを思い知り有効な対策を打つ事が出来るようになる良バイブルであった。

現在は著作多数の著者も、初作である肩バイブル出版当時は本を作りなれていない様子で、
正直、図・イラストが垢抜けておらず、記述も判り難い箇所があったり、
本が無駄に大きくて物理的に読みにくかったりする。

ところが、そんな本がロングセラーであるだけあって記述されている内容は実に貴重なものだ。
読後、何十年と連れ添ったはずの肩が他人に見えてきた始末。
これまで肩の事を何も知らず、むしろ体の中でかなり丈夫な箇所だと誤認していた。
まあ、まともに考えれば、人体の中で最も稼動域の大きい関節なのだから、当然最も脆弱な箇所であり、
四十肩等の症状数からもそれは明らかなのであるが。
目から鱗。

野球に限らず、球技全般、投擲競技や柔道の選手も一読すべき本だ。


●鍛えた
・インナーマッスル・トレーニング
ダルビッシュは高校時代の故障した時期にひたすらゴムチューブを使用してインナーマッスル・トレーニングをしていたら、球速が数Km上がったそうな。

力むとアウターマッスルを使用してしまうので、インナーマッスル・トレーニングは、基本的に軽めの負荷で回数をこなす。
上の肩バイブルに記載されているゴムチューブや軽いバーベルを使用したチューニングを行うと、肩痛がそこそこ和らいだ。
特に後半に記載されているプールで脇を締めて前習えポーズから、
肘から先を左右に開いては閉じるインナーマッスル鍛錬法は秀逸で、
風呂で実践してみると、マシンでは鍛えられない箇所を鍛える事ができた。
特にアバラの上の薄い筋肉に効く。これは野球以外の運動選手にもオススメできる。


・水による負荷トレーニングについて
バーベルは初動期に最も負荷がかかる。加えて負荷=重量の調節が効かない。

逆にゴムチューブは初動期の負荷が最も軽く、後半になるほど大きくなる。
バーベルに比べれば調節もそれなりに効かせることができる。

団扇を使用してトレーニングすることもできる。この場合も、負荷分散は均一に近くなる。
が、負荷のかかるポイントが団扇の紙部分に集中するので、手首に力が入ってしまいがち。

水中の場合、タイミングによる負荷の分散はほぼ均一になる。加えて負荷の大きさの調節も可変であるし、
負荷そのものが前腕全体にも掛かるので、とにかく負荷があらゆる意味で偏らない。

野球肩に限らず、肩痛の方は、とりあえず風呂で試してみる事をおすすめする。


●投げ方修正の要諦
・理屈
真下投げというのがある。
ボールが真上に跳ね上がるように地面に投げつける投げ方だ。
この真下投げだと、幾ら思い切り投げても肩が痛くならない。

つまり、肩が痛くなるのは投げ方が悪いという事に他ならない。

痛くならない理由だが、
1.自然と目一杯にトップをとるので、肘が下がらない。
2.球が身体から離れない。軸の近くを通る。
3.リリースポイントが前方になる。
 リリース時点で、肩がゼロ・ポジション(ガッツポーズのポジション)になる。

リリースポイントが手前側だと、肩の関節技を掛けられているかのように肩に負荷がかかってしまう。腕がらみだ。
肩が張っているので球に力がより伝わっているいるかのような気がするが、実は肩が悲鳴をあげているのだ。

このリリースポイントを前方にすると、リリースする瞬間の肩はゼロ・ポジションになる。
というよりも、極力ゼロ・ポジションで球を話そうとすると、リリースポイントが前方になる。
そしてゼロ・ポジションならば、球を放る反作用が肩にかかろうとも、肩は容易に耐えられるので。
加えて、ゼロ・ポジションで球を放ると、自然とフォロースローがきちんと出来るようになる。これは肘がリリース後も先導するためだろう。

また、肩に痛みを伴わないように投げるには、肩の動きの無駄を省いて極力シンプルなものにしなければならない。
ボールと手が体を回転に伴い遠回りに回転するのではなくて、真下投げのように球をトップの位置から捕手まで一直線に動かす。
球はいらない運動はしない。身体の軸の近くを通り、トップからキャッチャーミットまでの最短距離を行く。ただし、肘は身体から離れて動き回る。

とにかく、球を遠くに放るためには思い切り投げる事ができないと話しにならない。
投げても肩が痛くならないフォームを身に着ければ、弱肩も克服できる。はず。


・投げ方の修正内容詳細
上記のショルダーズ・バイブルの内容を踏まえた上で、投げ方を改めた。
単純に言うと、露骨に肘から出すように改めた。

巨人の川口投手コーチの『投球論』に、現役晩年の巨人移籍後に、肩痛から肘を出すフォームに改造したエピソードが載っていた。
中日の山本昌広のインタビュー記事に、投球の際には背中(肩甲骨)・肩・肘・手・指と順繰りに力をいれていくとの論が載っていた。

軟球と硬球のとりあえず無視して、上を読み、単純に下半身から順に体を動かし、露骨に肘から出して放ると確かに肩痛が出なかった。

トップの位置から球を持つ手に意識を集中して投げると方に負担が掛かる。
順繰りに、手の前に肘、肘の前に肩を動かす。
肩を支点に投げるのではなくて、肩を支店に肘を出し、肘を支点に手と球を出す。

上半身を前方に倒しながら肘を的に向けて突き出すと、肩も出てきて、
そのまま上腕三頭筋を使い肘を引き下ろすと、リリース時には自然と肩がゼロ・ポジションとなり、
肩に不自然な負荷がかからない。
その上、フォーロースローも肘が体に巻きつき、自然と上手に出来る。

なので、この下半身から動き出し、股関節・腹筋と背筋・肩の順に力を入れ、
上半身を捻じりつつ捕手側に倒しながら、肘先を捕手に向けて上腕三頭筋を真上から振り下ろし、
最後に前腕をヌンチャクのように振り出し、最後の最後に指先でボールを地面に叩きつけるように放る、
リリースポイントをより前方にする投法に改めた。

加えて、篠塚元巨人コーチの著作にある、
『下ろした手を上げる際は、小指を天に向けつつ上げる』
『トップから、ボールを自身の後頭部にぶつけるように投げる』
上記2点を特に気をつけた。
こちらの書籍は絶版。中古を購入した。


更に細かく記述すると下記の通り。
・両手とも肘を意識する。手・指・前腕は意識しない。
 ステップ時にグラブ側の肘をターゲットに向ける。そのためにもボールは軽く握る。
・トップに入る際、手を上げるのではなくて肘を上げると、小指が空を向く。
・トップ時の肘の位置については、手も肘もあまり背中側に回さない。肩甲骨間が狭まれば充分。
 その肩甲骨の辺りをリリースまで意識する。
・ボールを利き手側耳の裏側あたりに持ってくると、体が回転する際に球が身体を離れていかない。
・左足をつき、右尻で身体を押し込むと骨盤が回転して下半身が回る。
・下半身につられて上半身が回転して捕手を向くので、胸を張ったまま上半身を前方に倒す。
 腹筋が張らして、鳩尾が左足膝の上に乗り出すように倒す。
 ここまで肩甲骨を意識するが、ここからは肘を意識する。それに伴い、
 投げ手の肘をターゲットに向けて突き出し、上から真下に引く。
 そうすると肩がゼロポジションになる。この時の肘の位置が低いと、肩を痛めてしまう。
 また、頭が一塁側に倒れると相対的に肘が下がってしまうのでこれまた肩を痛めてしまう。
・肘を下に引くと、ヌンチャクのように前腕が繰り出され、
 ボールが勝手に肘の指し示した方向に飛んでいく。
 その際に指でボールを押さえつけるように、指で地面を掻くぐらいの勢いで振る。
・フォロースルーは背中側を捕手に向け、肩甲骨が引っ張られるように力を逃がし、肩に負担がかからないようにする。
 ホークスの杉内のように7、8割の力で放る。思い切り放ると頭部が動き、制球が定まらない。


この投法だと省エネな上に肩を痛めにくく、制球が良くなる。
制球が良くなると腕をスムーズに思い切り振ることができるので、遠くまで放ることができるようになった。
なにより、投球モーションの最後の最後に指先から球を放つ際の感触がなんとも心地よい。

これでリリースポイントが定まらず、制球が乱れた場合は、SFFのように人差し指と中指をひろげてボールを握る。
ただし、第一関節下辺りは縫い目に掛ける。そうするとリリースポイントが定まり、コースが定まる。
ただし、スライダー回転がかかる場合がある。

肘が下がると三角筋に負担がかかってしまう。特にフォロースルーの際に酷使してしまう。
三角筋はパワフルだがすぐに痛みを訴える筋肉であるからして、望ましくない。
手を上げてトップに入るあたりから肩甲骨の辺りを意識して、腹筋と肩甲骨辺りの背筋と上腕三頭筋を使って投げると、肩が痛まない。

力任せに勢いのある球を投げようとすると、そのために生み出したエネルギーが腕に掛かる。
体が回転した際に腕と手が伸び、バッティングで言うとドアスイングのように手が遠回りする投げ方だと、強いエネルギーが生じるが、その際、脆い箇所である肩・肘が悲鳴をあげる訳だ。肩がもたない。
その上、球離れが早くなりがちだ。球離れが早いと、肩が張った余裕の無いポジションの際に反作用が加わってしまい、
肩を痛めやすくなる。先に挙げた腕がらみ状態だ。

腕を横に掻くような投法は、弱肩の自分には無理だった。
自分はノーアン・ライアンではなかったということ。
なので、力むのはリリースする瞬間のみにした。

個体差があるので万人に効果があるとは断じられないが、肩痛を起こす人には
とりあえず風呂でのインナーマッスル・トレーニングと肘から出す投法を試してみる事とおすすめする。
タグ:野球肩 野球


posted by 塗りかべ at 20:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 野球
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